この地域の再開発準備組合が発行した「まちづくり通信No.28」(2024年7月発行)に、4番目の「質問」及び「回答」として、以下の記載があります。
[質問] 再開発事業により、戸建からマンションに権利変換すると、不動産の価値が減少すると書いてあったが、本当か。
[回答] 権利変換により、土地・建物構成比が変わり、建物の構成比率が増加します。建物については法定耐用年数が定められていますので、経過年数に応じて税務上の建物評価額が減少しますが、それは市場価格の変動と連動するものではありません。現に首都圏のマンション市況においても、中古マンションの価格が新築時の価格を上回る物件が多くあります。なお、追加投資することによって、土地の持分を増やすこともできます。
戸建ての家をご所有の地権者の皆さんは、この「回答」を見て、納得されましたでしょうか?我々は、納得するどころか、逆に、「やはり、再開発の権利変換で、戸建ての家をご所有の地権者は、損をするのだな」と確信するに至りました。その理由を説明します。
まず、この「回答」には、最初に、「権利変換により、土地・建物構成比が変わり、建物の構成比率が増加します。」と記載されています。
つまり、不動産を「土地」と「建物」に分けた場合、例えば、再開発の前(戸建て)に、「土地」の価値が2億円で、「建物」の価値が1億円であったものが、再開発の後(マンション)に、「土地」の価値が1億円で、「建物」の価値が2億円になるといった関係になります。再開発の前後で、不動産の価値は3億円で変わらず、そのうち、「建物」の価値の構成比率が、「3分の1」から、「3分の2」に増加したことになります。
ここで注意すべきことは、一般に、「土地」の価値は、将来に亘って変わらないのに対し、「建物」の価値は、老朽化によって、長期的には二束三文になってしまうことです。
すなわち、再開発の前後で「不動産価値が等しい」とは言っても、それは、権利変換のその「瞬間」だけであり、それ以降、時間が経つほどに、「建物」の価値は減少していきます。上述の例では、再開発を行わなければ、「土地」の価値である2億円は長期的に確保されるのに対し、再開発を行った場合、「土地」の価値である1億円のみが長期的に確保されることになります。このように、戸建ての家をご所有の地権者は、「等価交換」の権利変換によって、長期的には確実に損をすると考えられます。
なお、この回答に記載されている「中古マンションの価格が新築時の価格を上回る物件が多くあります。」は、首都圏におけるマンション価格の現時点でのバブル状態を示すものにすぎず、未来永劫にこのような状態が続くわけではありません。
意見交換会開催のお知らせ(再度の周知)
瓦版その12でもお知らせしましたが、当連絡会では、下記の場所・日時に、この地域の地権者・居住者を対象に、再開発に関する意見交換会を開催します。事前申し込みは不要ですので、どなたでも、直接、会場へお越しください。なお、ディベロッパー等の業者の方は、参加をご遠慮ください。
再開発に賛成の方、反対の方、賛成でも反対でもなく再開発対象区域から外してほしい方など、いずれの立場であっても、歓迎します。参加費は無料です。
日時:2025年5月24日(土) 午前10時~12時
場所:若松地域センター 2階 第1集会室