瓦版その2では、再開発の事業が失敗した場合、その損失を補填するのは、この地域内の地権者全員であり、事業協力者である東急不動産株式会社ではないことや、このような事業リスクを負いながら「等価交換」では割が合わないことをお伝えしました。
今回は、地権者の不動産の価値(評価額)が、再開発の後に年々、大きく減少することについてご説明します。
まず、再開発では、建物は、すべて、マンションなどの共同住宅になります。この地域では、タワーマンションなどを建設する予定です。再開発後に地権者個人が所有することになる不動産は、共有の土地の一部と、共有の建物の一部です。そして、地権者個人の土地の持分は、一戸建ての住宅に比べて、非常に小さくなる傾向があります。
皆様も実感していると思いますが、土地の評価額は、年数が経ってもあまり変わりません。しかし、建物の評価額は、年々、低くなっていきます。それと同じことが、再開発にも言えるのです。
例えば、再開発の前の一戸建て住宅の不動産評価額は、一億円で、土地が9,500万円、建物が500万円とします。再開発の後(権利変換時)の不動産評価額も、一億円(等価交換)で、土地が3,000万円、建物が7,000万円とします。ところが、建物の法定耐用年数47年で計算すると、権利変換から30年後の不動産評価額は、以下のとおり、ほぼ半分に減少してしまいます。このような事態は、一戸建ての住宅に住み続けていれば、あり得ません。
権利変換前: 土地9,500万円+建物500万円=合計 1億円
権利変換時: 土地3,000万円+建物7,000万円=合計 1億円
10年後 : 土地3,000万円+建物5,460万円=合計 8,460万円
20年後 : 土地3,000万円+建物3,920万円=合計 6,920万円
30年後 : 土地3,000万円+建物2,380万円=合計 5,380万円