富久・余丁町再開発住民連絡会 富久・余丁町再開発住民連絡会

瓦版

(瓦版 その22) 再開発アンケートの結果、「転出したい」が、 「再開発後も住み続けたい」を上回りました。

投稿日:

~2025年12月に当会が行なったアンケートにご協力いただきまして、ありがとうございました~

2025年12月に当会が行なった再開発に関するアンケートについて、結果報告第2弾をお届けします。

前回、再開発区域内の91戸(91の建物)中、39戸(39の建物)について回答を得た旨、お知らせしました。

回答のあった39戸のうち、「再開発区域外に転出したい」が14戸、「再開発後の新たな建物に入居したい(再開発後も住み続けたい)」が1戸、「わからない」が24戸という結果が得られました。

一般に、再開発事業では、そこに住んでいた住民が、再開発後にも、転出せずに新たな建物(=新築マンション)に住み続けることが望ましいと言えます。

なぜなら、住民の多くが転出してしまうと、再開発前の地域コミュニティ(地域の人々の交流など)が維持できないからです。地域コミュニティは、災害時に人々の助け合いを強めるなどの点で、防災や防犯にも役立ちます。

これについて、「新たな住民による新たな地域コミュニティを作ればよいのではないか」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし、近年、再開発で建てられるマンション(特にタワマン)の部屋は、投機目的で購入されることが多く、たとえ購入者が新築時に住んだとしても、数年程度で転売される事例が多いことは、皆さまもご存じかと思います。例えば、「なぜマンションは高騰しているのか」(牧野知弘;祥伝社新書695;祥伝社;2024年3月発行)の151頁に、「タワマンは金融商品として扱いましょう。運用期間10年程度の金融商品ですから・・・適切なタイミングで売り抜けることが肝要となります。」と説明されています。

したがって、今回のアンケートの結果によると、この地域で再開発が実現した場合、住民の多くが転出してしまい、今までの地域コミュニティが弱体化する可能性が高いと思われます。また、再開発後のマンションにおいても、長期間住み続ける住民は少なく、地域コミュニティは育ちにくいと予想されます。

ところで、今回のアンケートで、なぜ、転出希望者が多かったのでしょうか。その理由について考えてみました。

第一に、一戸建ての所有者は、再開発によって、長期的には確実に損をすることが挙げられます。これについては、瓦版その3(当会のホームページのアーカイブでは2024年2月の記事として掲載)で詳しく説明しました。

第二に、再開発後のマンションに住む場合、2回、引越しをしなければならないことが挙げられます。この場合、この地域のすぐ近くに仮住まい場所を確保できればよいですが、そうでない場合、子供の転校や、かかりつけ医・病院などの変更や、通勤時間の増大など、いろいろなデメリットが想定されます。

特に、高齢者にとっては、仮住まい場所の確保にも苦労すると予想されます。これについては、瓦版その17(2025年11月)でも説明しました。

第三に、再開発後のマンションでは、毎月の管理費や修繕積立金などの負担が大きく、富裕層でなければ、その負担に耐えられないであろうことが挙げられます。これについては、瓦版その7(2024年7月)で詳しく説明しました。

このように、転出希望者が多い理由は、今までの瓦版の内容からも推測できました。

当会としては、再開発予定区域を縮小するなどして、今の地域コミュニティの弱体化を防ぐことを提案します。

-瓦版

関連記事

(瓦版 その20) ハンコ(印鑑)の力は絶大です。 だからこそ、ちゃんと「もらう」、そして むやみに「押さない」ことです。

瓦版その18の内容を憶えていますか。 国会答弁の話です。その中で、準備組合が、「この広さだったら、そのまま新しいマンションに引っ越せますし、売るんだったら、1億円くらいになります」などとバラ色の話を持ち掛け、それを信じて…

(瓦版 その4)再開発準備組合に加入しなくても、将来、借金の返済義務が生じるのをご存じですか?

皆様は、再開発準備組合(以下、「準備組合」と略します。)の規約を読んだことがあるでしょうか? 準備組合の規約(2019年7月)の第32条では、事業協力者(東急不動産株式会社)が立て替えている準備組合事務局の費用など(地権…

(瓦版 その3)地権者の再開発前の不動産価値は、再開発の後に、どう変わる?

瓦版その2では、再開発の事業が失敗した場合、その損失を補填するのは、この地域内の地権者全員であり、事業協力者である東急不動産株式会社ではないことや、このような事業リスクを負いながら「等価交換」では割が合わないことをお伝え…

(瓦版 その21) なんと!再開発アンケートの結果、回答した建物のうち、約7割が、「再開発区域から外してほしい」と回答しました。

~2025年12月に当会が行なったアンケートにご協力いただきまして、ありがとうございました~ 2025年12月に当会が行なった再開発に関するアンケートについて、結果報告第1弾をお知らせします。 準備組合が定めた再開発区域…

(瓦版 その5)再開発の事業費の高騰によって、我々地権者の事業リスクが高まる可能性は?

この地域で進行中の再開発事業は、我々地権者が、自ら事業リスクを負いながら進める民間の事業です。このため、昨今の建設費の高騰の中で、再開発によって我々地権者が損失を被る可能性がないかについて、十分、検討することが必要です。…